サケ・マス通信ブログ - 平成22年全道秋サケ最終漁獲実績 不振の20年を下回る
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平成22年全道秋サケ最終漁獲実績 不振の20年を下回る2011/01/12 7:30 pm
3,648万尾で過去10ヵ年最低に
平成22年全道秋サケ最終漁獲実績
不振の平成20年を下回る
道連合海区漁業調整委員会が集計した平成22年度全道秋サケ漁獲実績(12月25日現在・最終)が6日に発表された。
これによると最終実績は漁獲尾数で3648万1346尾、漁獲金額で437億3796万円となり、前年実績に比べて尾数で20%、金額で17%、それぞれ下回った。
高位来遊時代に入った平成以降でみると、漁獲尾数では今期同様に漁期当初高水温の影響を受けた平成12年の3109万尾に次ぐ低い水準で、不漁感の著しかった2シーズン前の平成20年実績の3655万尾にもわずかながら届かず、近年の最低水準に落ち込んだ。
厳しい水揚げ動向の一方で漁獲金額もさほどの伸びはなく、全道400億円台は確保したものの平成17年以降では最も少ない437億円にとどまった=下にグラフ=。

漁獲金額は437億円H17年以降で最少
今シーズンの全道秋サケ漁は、8月末から9月半ばにかけての漁期当初は異常高水温の余波もあって水揚げは近年にない低調な推移に。
9月末に入って一気に上向きに転じたことで序盤の不振を取り戻すペースが期待されたが、10月半ばを待たずに根室・太平洋側を主体に漁が切れ始め、2年前の平成20年シーズンを彷彿させるような厳しい操業を強いられるなど、好調な水揚げに沸いた網走以北のオホーツク海エリア、日本海など一部地区を除いて極度の不振のまま切り上げへ。
後期主体となる道南エリアも11月以降期待に反して水揚げが伸びず、最終的には平成20年シーズンを若干下回る近年最低水準に落ち着く格好となった。
漁獲尾数は4000万尾を大きく下回り、2年前の平成20年と同レベルの近年では最も低い水準に。ただ、地区別の漁獲格差が大きいことに加えて金額ベースでは同年と比べて約80億円も少なくなるなど、不振となった根室、太平洋サイドを主体に内容的には2年前よりも情勢は厳しい。
大きな在庫を抱えたままでのシーズン・インとなったイクラの厳しい消流環境や長引く不況など、消費動向が強く影響し漁が少ない一方で浜値は2年前のような高騰には至らず、比較的冷静な相場が形成されたことで全道実績はそれまでの4年連続の500億円台に大きく及ばずに437億円止まりに。今期は急速に進んだ円高に伴う悪環境にあったものの、世界的に引き合いの強い冷凍ドレス製品の中国輸出にも支えられた形。
平成13〜15年シーズンのような300億円台に落ち込むような事態には至らなかったが、総水揚げ金額は平成18年の597億円をピークにこれで4年連続での下落となった。1尾当りの平均単価は1200円で前年に比べて約50円高かった。
(週刊サケ・マス通信 2011.01/07配信号に掲載)
平成22年全道秋サケ最終漁獲実績
不振の平成20年を下回る
道連合海区漁業調整委員会が集計した平成22年度全道秋サケ漁獲実績(12月25日現在・最終)が6日に発表された。
これによると最終実績は漁獲尾数で3648万1346尾、漁獲金額で437億3796万円となり、前年実績に比べて尾数で20%、金額で17%、それぞれ下回った。
高位来遊時代に入った平成以降でみると、漁獲尾数では今期同様に漁期当初高水温の影響を受けた平成12年の3109万尾に次ぐ低い水準で、不漁感の著しかった2シーズン前の平成20年実績の3655万尾にもわずかながら届かず、近年の最低水準に落ち込んだ。
厳しい水揚げ動向の一方で漁獲金額もさほどの伸びはなく、全道400億円台は確保したものの平成17年以降では最も少ない437億円にとどまった=下にグラフ=。

漁獲金額は437億円H17年以降で最少
今シーズンの全道秋サケ漁は、8月末から9月半ばにかけての漁期当初は異常高水温の余波もあって水揚げは近年にない低調な推移に。
9月末に入って一気に上向きに転じたことで序盤の不振を取り戻すペースが期待されたが、10月半ばを待たずに根室・太平洋側を主体に漁が切れ始め、2年前の平成20年シーズンを彷彿させるような厳しい操業を強いられるなど、好調な水揚げに沸いた網走以北のオホーツク海エリア、日本海など一部地区を除いて極度の不振のまま切り上げへ。
後期主体となる道南エリアも11月以降期待に反して水揚げが伸びず、最終的には平成20年シーズンを若干下回る近年最低水準に落ち着く格好となった。
漁獲尾数は4000万尾を大きく下回り、2年前の平成20年と同レベルの近年では最も低い水準に。ただ、地区別の漁獲格差が大きいことに加えて金額ベースでは同年と比べて約80億円も少なくなるなど、不振となった根室、太平洋サイドを主体に内容的には2年前よりも情勢は厳しい。
大きな在庫を抱えたままでのシーズン・インとなったイクラの厳しい消流環境や長引く不況など、消費動向が強く影響し漁が少ない一方で浜値は2年前のような高騰には至らず、比較的冷静な相場が形成されたことで全道実績はそれまでの4年連続の500億円台に大きく及ばずに437億円止まりに。今期は急速に進んだ円高に伴う悪環境にあったものの、世界的に引き合いの強い冷凍ドレス製品の中国輸出にも支えられた形。
平成13〜15年シーズンのような300億円台に落ち込むような事態には至らなかったが、総水揚げ金額は平成18年の597億円をピークにこれで4年連続での下落となった。1尾当りの平均単価は1200円で前年に比べて約50円高かった。
(週刊サケ・マス通信 2011.01/07配信号に掲載)