サケ・マス通信ブログ - 生産者と協働するセイコーマート 道産食材をもっと食卓へ
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生産者と協働するセイコーマート 道産食材をもっと食卓へ2010/12/03 2:30 pm
セイコーマート・浦安部長に聞く
生産者と協働
道産食材をもっと食卓へ
躍進続ける多彩な惣菜商材 「水産物にも高いニーズ」
100円惣菜シリーズに代表される(株)セイコーマートの惣菜商材は、消費者ニーズにあった商品開発と道産原料へのこだわり、また仕入れから販売までを一貫して行う体制などにより、売り上げを大きく伸ばしている。多彩な商品が揃う惣菜コーナーでは水産物に対するニーズも高く、特に調理済みの魚の惣菜については著しい伸びがみられるという。同社・商品統轄本部商品部の浦安昭宏部長に道産水産物を活用した商品開発などをテーマに話を聞いた。
(株)セイコーマート
商品統轄本部 商品部
浦安 昭宏 部長
旬の秋サケ関連商品で季節感演出
未利用の白子使った新製品も誕生
セイコーマートの惣菜コーナーは、毎日の食卓を彩る豊富な品揃えで選べる楽しさを提案。リーズナブルで適量の食べ切りサイズ、調理手間の掛からない便利さを追求したコンセプトが現代の食卓に受け入れられている。
この秋には旬のサケ関連商品もラインナップに加えて季節感を演出し、消費者の購買意欲を高めている。
同社では生鮮物仕入れの開拓に取り組んでおり、道内生産者との協働による商品作りの可能性を探る。
「生産者の方々にうかがいたいのは、今、生産流通の現場でどのようなことが問題になっているか、ということ。その点を踏まえて当社でお役に立てることを一緒に考えていきたい」と浦安部長は話す。
水産物に関しては、従来はあまり価値が評価されていなかったもの、また十分に活用されていなかったものをどのようにして魅力ある商品に仕立て上げていくべきか―、という視点も重要になる。
例えばサケの白子を使った佃煮で「サケのしぐれ煮」という惣菜商品がある。サケの白子は鮮度の高いものは珍重される場合もあるが、加工の現場では通常、産業廃棄物として扱われる。
浦安部長は「当社では秋サケを一括で仕入れていて白子は年間で約15トンあまり出る。これをきちんとした道産食品として食べてもらいたいという思いが強くあった。そこで割烹の料理人の方の意見も参考にしながらレシピを研究し、白子には柔らかさやコクを出す効果があることから、しぐれ煮という商品が生まれた。白子の活用方法については生産地の方々からも知恵を借りて、こういう食べ方があるという話があれば、ぜひ今後の商品作りに生かしていきたい」と熱意を込める。
規格外品にも目を向けてロスをどう抑えるか
水産物の消費を伸ばしていくためには、消費のボリュームが大きいところの議論だけではなく、規格外のものの扱いにも目を向けてロスをどう抑えていくかなど、小さな問題を一つずつクリアしていく取り組みが大切。浦安部長は「食卓の嗜好にあった価値ある商品を創造する姿勢が消費の伸び悩みの問題解決にもつながる」と指摘する。
また今後、商品づくりで力を入れていきたいポイントの1つに季節感を演出する「旬の食材」を挙げる。
「生産地の方からの情報として、こんな魚が今、たくさん獲れているという話がこちらに届くようになるのが理想。季節感が感じられる旬のものをどのように取り入れていくかという点が、商品のニーズを広げていく大きな要素にもなる」
生活スタイルにあった食べやすさ追求
「選んで楽しい」食の提案が相乗効果生む
100円惣菜シリーズで人気の「塩さば焼き」は、素材の吟味から焼き方の工夫など、同社のこだわりが功を奏した逸品。加えて、調理済みですぐに食べられるという簡便性も商品価値を高めている。
「当社のデータによると、魚類の売り上げが増える時間帯が以前よりも上がっているという傾向がある。従来は食事の支度をする主婦層が夕方頃に魚の切り身を買いに来ていたが、焼いてあり調理手間の掛からない魚の惣菜はもっと遅い時間帯に増加し、男性の比率も高い。調理済みですぐに食べられる商品であれば消費が著しく伸びるということで、カットレタスやミニトマトなどの野菜にも同じような傾向がある」と分析。
消費者の生活スタイルにあった食べやすさの追求が求められていて、また惣菜類では、魚と煮物など組み合わせで買うケースが多い。選んで楽しい食の提案が相乗効果を生んでいる。
道内約1000店舗が担う「食と生活のインフラ」
現在、同社の道内店舗数は986店に上る。2008年に同社は北海道と「連携と協働に関する包括協定」を締結し、道内地域の活性化にさまざまな形で貢献する。浦安部長は店舗の役割について街のインフラと表現する。
「道内のどこの地域に行っても店舗があることから、食と生活のインフラを担う役割を授かっていると感じている。生産者の方々には、自ら手掛けた生産物が道内一円で消費されることを誇りに思ってもらえるようにしていきたい。毎日の生活で、旬のものなども含めて北海道の食材を地元の人たちにもっと食べてもらえるようにする取り組みが、今後の商品開発では重要と捉えている。そうした積み重ねで、道民の皆様に”自分たちのセイコーマート”だと思っていただける存在になることが、企業としてのテーマだと考える」と話す。
(週刊サケ・マス通信 2010.12/03配信号に掲載)
生産者と協働
道産食材をもっと食卓へ
躍進続ける多彩な惣菜商材 「水産物にも高いニーズ」
100円惣菜シリーズに代表される(株)セイコーマートの惣菜商材は、消費者ニーズにあった商品開発と道産原料へのこだわり、また仕入れから販売までを一貫して行う体制などにより、売り上げを大きく伸ばしている。多彩な商品が揃う惣菜コーナーでは水産物に対するニーズも高く、特に調理済みの魚の惣菜については著しい伸びがみられるという。同社・商品統轄本部商品部の浦安昭宏部長に道産水産物を活用した商品開発などをテーマに話を聞いた。
(株)セイコーマート
商品統轄本部 商品部
浦安 昭宏 部長
旬の秋サケ関連商品で季節感演出
未利用の白子使った新製品も誕生
セイコーマートの惣菜コーナーは、毎日の食卓を彩る豊富な品揃えで選べる楽しさを提案。リーズナブルで適量の食べ切りサイズ、調理手間の掛からない便利さを追求したコンセプトが現代の食卓に受け入れられている。
この秋には旬のサケ関連商品もラインナップに加えて季節感を演出し、消費者の購買意欲を高めている。
同社では生鮮物仕入れの開拓に取り組んでおり、道内生産者との協働による商品作りの可能性を探る。
「生産者の方々にうかがいたいのは、今、生産流通の現場でどのようなことが問題になっているか、ということ。その点を踏まえて当社でお役に立てることを一緒に考えていきたい」と浦安部長は話す。
水産物に関しては、従来はあまり価値が評価されていなかったもの、また十分に活用されていなかったものをどのようにして魅力ある商品に仕立て上げていくべきか―、という視点も重要になる。
例えばサケの白子を使った佃煮で「サケのしぐれ煮」という惣菜商品がある。サケの白子は鮮度の高いものは珍重される場合もあるが、加工の現場では通常、産業廃棄物として扱われる。
浦安部長は「当社では秋サケを一括で仕入れていて白子は年間で約15トンあまり出る。これをきちんとした道産食品として食べてもらいたいという思いが強くあった。そこで割烹の料理人の方の意見も参考にしながらレシピを研究し、白子には柔らかさやコクを出す効果があることから、しぐれ煮という商品が生まれた。白子の活用方法については生産地の方々からも知恵を借りて、こういう食べ方があるという話があれば、ぜひ今後の商品作りに生かしていきたい」と熱意を込める。
規格外品にも目を向けてロスをどう抑えるか
水産物の消費を伸ばしていくためには、消費のボリュームが大きいところの議論だけではなく、規格外のものの扱いにも目を向けてロスをどう抑えていくかなど、小さな問題を一つずつクリアしていく取り組みが大切。浦安部長は「食卓の嗜好にあった価値ある商品を創造する姿勢が消費の伸び悩みの問題解決にもつながる」と指摘する。
また今後、商品づくりで力を入れていきたいポイントの1つに季節感を演出する「旬の食材」を挙げる。
「生産地の方からの情報として、こんな魚が今、たくさん獲れているという話がこちらに届くようになるのが理想。季節感が感じられる旬のものをどのように取り入れていくかという点が、商品のニーズを広げていく大きな要素にもなる」
生活スタイルにあった食べやすさ追求
「選んで楽しい」食の提案が相乗効果生む
100円惣菜シリーズで人気の「塩さば焼き」は、素材の吟味から焼き方の工夫など、同社のこだわりが功を奏した逸品。加えて、調理済みですぐに食べられるという簡便性も商品価値を高めている。
「当社のデータによると、魚類の売り上げが増える時間帯が以前よりも上がっているという傾向がある。従来は食事の支度をする主婦層が夕方頃に魚の切り身を買いに来ていたが、焼いてあり調理手間の掛からない魚の惣菜はもっと遅い時間帯に増加し、男性の比率も高い。調理済みですぐに食べられる商品であれば消費が著しく伸びるということで、カットレタスやミニトマトなどの野菜にも同じような傾向がある」と分析。
消費者の生活スタイルにあった食べやすさの追求が求められていて、また惣菜類では、魚と煮物など組み合わせで買うケースが多い。選んで楽しい食の提案が相乗効果を生んでいる。
道内約1000店舗が担う「食と生活のインフラ」
現在、同社の道内店舗数は986店に上る。2008年に同社は北海道と「連携と協働に関する包括協定」を締結し、道内地域の活性化にさまざまな形で貢献する。浦安部長は店舗の役割について街のインフラと表現する。
「道内のどこの地域に行っても店舗があることから、食と生活のインフラを担う役割を授かっていると感じている。生産者の方々には、自ら手掛けた生産物が道内一円で消費されることを誇りに思ってもらえるようにしていきたい。毎日の生活で、旬のものなども含めて北海道の食材を地元の人たちにもっと食べてもらえるようにする取り組みが、今後の商品開発では重要と捉えている。そうした積み重ねで、道民の皆様に”自分たちのセイコーマート”だと思っていただける存在になることが、企業としてのテーマだと考える」と話す。
(週刊サケ・マス通信 2010.12/03配信号に掲載)