サケ・マス通信ブログ - 今期秋サケ最終水揚げは何万トン? 近年実績を基に推定すると
ヘッダーナビゲーション
今期秋サケ最終水揚げは何万トン? 近年実績を基に推定すると2010/09/28 3:00 pm
近年実績ベースにシミュレーションすると…
今期秋サケ最終水揚げは何万トン?
日本沿岸の異常高水温の影響が指摘され、近年にないスローな立ち上がりとなった道内の秋サケ定置網漁。漁がなかなか上向かない中、最大の関心はやはり最終的な水揚げ量が「どのレベルに落ち着くのか」という点。
近年実績をベースに今後の水揚げペースをシミュレーションしてみた(注:9月23日時点での実績を基にした推定)。
近年の全道水揚げ実績をみると=下表参照=、9月下旬に差し掛かった現状から最終までの水揚げは来遊不振となった平成20年を除いてほぼ11万トンを超える水準で落ち着いている。
今期も今後、この通常レベルの生産量があるとすれば最終実績は13万トン台となり、近年ではやや少ない水準ながら一定量が確保できる。
全道15万トン達成には
日産2500トンのハイペース必要
ただ、北洋での成熟の遅れや高齢化など何らかの要因で20年並みに少ない来遊となれば11万トン前後と近年では最も少ない水揚げで漁期を終える計算となる。
漁期を主力地区が操業をほぼ切り上げる11月末までとし、シケや日曜休漁などを2週間強として今後満度に操業できる日数を50日間と仮定して試算すると、今期は10万トンレベルまであと7万6000トン、日量平均1520トンペースが必要で、12万トンレベルまではあと9万6000トンで日量平均1920トンのペース、15万トンレベルまではあと12万6000トンで日量平均では2520トン確保しなければならない。
この試算に当てはめると、近年では最も少なかった20年シーズンはこの後日量1680トンのペース、最終的に17万トン台に乗せた17年は2220トンペースとなり、今シーズンも前年並みの全道15万トンレベルの水揚げを確保するには17万トン超えとした17年のペースを日量で300トンも上回るハイペースが必要な計算となる。
17年シーズンを境に全道ベースの漁獲量がやや縮小傾向に向かっていることを考えれば厳しい数字だが、高水温の影響で来遊が大幅に遅れている可能性も指摘されているため一概に不可能な数字とも言えない。9月最終週の水揚げ動向が大きくカギを握りそうな情勢だ。
最新の漁模様(09/28現在)
(週刊サケ・マス通信 2010. 09/24配信号に掲載)
今期秋サケ最終水揚げは何万トン?
日本沿岸の異常高水温の影響が指摘され、近年にないスローな立ち上がりとなった道内の秋サケ定置網漁。漁がなかなか上向かない中、最大の関心はやはり最終的な水揚げ量が「どのレベルに落ち着くのか」という点。
近年実績をベースに今後の水揚げペースをシミュレーションしてみた(注:9月23日時点での実績を基にした推定)。
近年の全道水揚げ実績をみると=下表参照=、9月下旬に差し掛かった現状から最終までの水揚げは来遊不振となった平成20年を除いてほぼ11万トンを超える水準で落ち着いている。
今期も今後、この通常レベルの生産量があるとすれば最終実績は13万トン台となり、近年ではやや少ない水準ながら一定量が確保できる。
全道15万トン達成には
日産2500トンのハイペース必要
ただ、北洋での成熟の遅れや高齢化など何らかの要因で20年並みに少ない来遊となれば11万トン前後と近年では最も少ない水揚げで漁期を終える計算となる。
漁期を主力地区が操業をほぼ切り上げる11月末までとし、シケや日曜休漁などを2週間強として今後満度に操業できる日数を50日間と仮定して試算すると、今期は10万トンレベルまであと7万6000トン、日量平均1520トンペースが必要で、12万トンレベルまではあと9万6000トンで日量平均1920トンのペース、15万トンレベルまではあと12万6000トンで日量平均では2520トン確保しなければならない。
この試算に当てはめると、近年では最も少なかった20年シーズンはこの後日量1680トンのペース、最終的に17万トン台に乗せた17年は2220トンペースとなり、今シーズンも前年並みの全道15万トンレベルの水揚げを確保するには17万トン超えとした17年のペースを日量で300トンも上回るハイペースが必要な計算となる。
17年シーズンを境に全道ベースの漁獲量がやや縮小傾向に向かっていることを考えれば厳しい数字だが、高水温の影響で来遊が大幅に遅れている可能性も指摘されているため一概に不可能な数字とも言えない。9月最終週の水揚げ動向が大きくカギを握りそうな情勢だ。
最新の漁模様(09/28現在)
(週刊サケ・マス通信 2010. 09/24配信号に掲載)